アメリカへ送られる人形がいるということで、見せていただきました、男の子と女の子です。なんて素敵な着物を着ているのでしょう。
あちらに住む日本の女の子に、祖国日本のよきお人形を与えたいということなのでしょうか。
振袖と袴。ちゃんと着物用の下着を着て、長じゅばんも着ています。帯も本格的。帯揚げだってちゃんとしぼが寄っています。もちろん足袋も穿いている!
彼女は、自由学園生活工芸研究所の玩具部で、検品やタグ付けなど製品の仕上げを担当しています。
「なんたって顔がかわいい!ここまで素材にこだわって作られている人形は他にないでしょう」
と、福島さんはこの人形がほんとに好きみたいです。
「胴体、手・足、顔、髪、衣装、靴、どれ一つとってもさまざまな人がかかわって作られていて、体の生地も服地もみな特注で色を染めてもらっている。顔を縫う人、手足を作る人、ワンピースや下着を作る人、靴を作る人、一体を作り出すまでに、大変な作業なんですよ!」
ちなみに彼女は、このお人形の検品や梱包だけでなく、手足作りも担当しています。手と足の形に縫われた生地に、シリコンゴムを詰める仕事です。3~4年やっても、なかなか難しいとのこと。
なるほど。
たしかに、他のどこにも売ってなさそうな、本格的な着せ替え人形です。2014年は、男女合わせて300体近く売れています。ちなみに女の子が圧倒的に売れている。誕生祝いやひな祭りのときに注文が多いそうです。
着せ替え人形、というだけあって、着せ替え服の種類と数がたくさん揃っていて、びっくりしました。
私は子どもの頃、一体だけリカちゃん人形を持っていました。着の身着のままで、そうかといって服を買って欲しいと親に言えなかった私は、決まって窓のそばで遊んでいました。リカちゃんのボディにカーテンを巻きつけてドレスにしていたのです。なんかかわいそう、その頃の私・・・。だいいち自分の服だってろくに持っていない子供だったのです。(その反動ですぐに服を衝動買いしちゃう大人になってしまった!!)
こちらの着せ替え人形をもっている子どもさんは、本当に幸せですね~。おそらく最初から「着せ替え」を目的に買ってもらうのでしょう、だって、ほんとにたくさんの衣装があるのですから。しかもシーズンごとに新しい服が発売されます。ほんの一部をご紹介しましょう。
なんてかわいいワンピース! |
この春の新作、花柄ワンピース。ウエストリボンはビロード! |
服だけではありません。下着やパジャマまであります。
上品なキャミソールのセット |
着るとこんな感じ! |
涼しそうなサッカー地のパジャマ。私の持っているものより質がよさそう |
さらに、研究所のオリジナルのテキスタイルで作られた帽子やバッグまであります。
研究所の織地でできたおそろいのハットとバッグ |
色違いもある |
なんと、ゆかたまであるんです。楽しいですね~。どれも縫製がすご~くていねいです。
かにの模様、本格的なゆかたです |
お下げ髪がかわいい新作も登場しました。こちらは注文販売です。 |
研究所や生地メーカーなど大勢の人の手にかかり、一体一体作られる着せ替え人形には、みんなの思いがこもっています。
「売るときはまるでお嫁にやるような気分。お人形も、それをお使いになる方も、幸せになりますように」
福島さんはこんな気分で送り出すそうです。アメリカでこのお人形の到着を待っているお子さんにもこの気持ちは伝わることでしょう。
大きさはこれくらいです |
着せ替え人形ついてはこちらをご覧ください。↓
http://store.shopping.yahoo.co.jp/jiyu/c3e5a4bba4.html
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