2014年12月4日木曜日

スモック~洋風割烹着~着用レポート



このブログのせいというわけではないと思いますが、12月に入ってからスモックエプロンが売れています。やっぱり冬の忙しい時期、忙しい女性たちのマストアイテムなのでしょう。


先日私は、流行のチェック柄を二枚買いました。家が60年代の建物なので、どこか懐かしいチェック柄がぴったりなのです。





そして実際の話、購入して以来、毎日のように着ています。家に帰るとコートを脱いで、まずスモックを着るのです。暖かいし、働きやすい!


前回のブログでこの商品がなんと101年前に考案されたと書きましたが、その証拠たる記事を見つけました。雑誌『婦人之友』の大正6年、つまり1913年の記事です。面白いので抜粋しましょう。



気のきいた家庭用仕事着   笹木幸子 
働く時のキリリッとした装ひぶりは、見るから気持ちのよいもので御座います。お掃除をするにも、洗濯をするにも、するするとした風や、仕事半ばにはさんだ袖が、幾度も落ちてくる様なだらしのない様子をしてゐては、第一仕事が運びません。(中略)何か便利な前掛やうのものをと誰も思ふのでありますが、西洋の前掛から形を取ったものは、あまり飾りが多すぎるので、洗濯が面倒だったり(中略)。なるべく便利で簡単に出来るものをといろいろ考えました末、白のキャラコで作ってみました。(中略)何でも働くと名のつくときは、凡て之を用ひることにして見ました。




大正時代の主婦はおもに着物を着ていました。『婦人之友』は当時誕生したサラリーマン世帯を対象にした新しいスタイルの雑誌でした。着物をきてカマドでご飯を炊いていた女たちに、洋服の型紙や、立って作業の出来る台所の設計図を載せた雑誌でした。エプロンもまだなかった時代、従来の前掛ではなくて、西洋人のひらひらしたエプロンでもないスタイルを考えて作られたのがこのスモックなのでした。


上の記事には続きがあって・・・


ところが此処に困ったことが御座いました。それは大変便利で気持ちがいいので、夏休みなどに郷里に帰って、例の通り洗濯やお掃除のとき着けますと、近所隣がいかにもおどろいた様に、そしていわゆる「新しい女」視されるので、若い娘達には何やら恥ずかしく、せっかく便利なものを広めるどころか、押入れの隅に入れてしまふ様な始末で御座います。



平塚雷鳥が『青踏』という雑誌を立ち上げたのはこの頃です。女性解放の雄叫びに、「新しい女」というちょっと非難めいたレッテルが貼られた時代です。割烹着を着ているだけで「新しい女」と見られるなんて、面白いですね。


真っ白な色があまりに目立つからと、縞の木綿で作り直したら、娘たちも喜んでまた着てくれたそうです。


当然雑誌には型紙と縫い方が付いていました。この元祖スモックに改良を加えてより使いやすくしたのが研究所のスモックエプロンです。こんなにたっぷりと良質な国産綿を使って作られているのに、値段はお手ごろ。


当時に比べて家事労働は楽になりました。もはや家で着物を着る人などいませんが、汚れてもいいスエットを着ているからと、エプロンを着ない人も増えています。


でも、やっぱりエプロンを着けると気分が上がる。さて、これから台所仕事始めるぞ!、とスイッチが入ります。年末の忙しいときは特に。動きやすいし暖かいから。部屋着としてもおススメです。


詳細は↓




2014年11月27日木曜日

大人形よ、さようなら―アトリエ訪問記Ⅲ






今朝職場に行ってみたら、大きな人形が二体、玩具部ホームドクターの手術を終えて横たわっていました。お洋服を着せてもらって、元気になった姿を一枚。


18年もたっているとは思えない


これは大人形(おおにんぎょう)といって、ここ研究所で50年以上も前から販売している着せ替え人形です。大人形、というだけあって、身長60センチ。子どもにとっては本当の弟や妹のような大きさかもしれません。


20年近くたってぼろぼろになっていたそうです。実際に販売している大人形はこんな感じ。ショップ店長の小幡結花さんと販売部のリーダー関本祥子さんにそれぞれ抱いてもらいました。



左から小幡さんと関本さん


こんなかわいいお人形ですが、なんと今年度をもって販売を止めるそうです。着せ替え用にオーバーも帽子も手編みのカーディガンもあるのに!


職人が時間をかけて作る予約注文。今はこういう時代じゃないということなのでしょうか。でもあまりに残念すぎる・・・

 ということで例によって、この人形を作っている職人さんの現場を訪ねてみることにしました。


「数年前までは年間10体ぐらいの注文があったのだけどね。今年のクリスマスプレゼントに一つ注文が入っているけど、もう材料の入手も難しいし、止めることにしたの。」


とさみしそうに話すのは、川崎征子さん。研究所に勤めてほぼ半世紀に近いという、ここの生き字引のような人です。(とてもそんなお年には見えないのだけど。指先を使うお仕事で脳が活性化されているのかな。)




手芸が天職の川崎さん


「昔はね、誕生日とか、ひな祭りなんかに合わせて注文があったのだけど、今はおもちゃの定義も変わってきたしね。」


「おもちゃの定義、ってなんですか?」



「かつては、おもちゃは教育のツールだったというか。特にここ研究所のおもちゃは、見た目のかわいさよりも、おもちゃを通して子どもに何を与えられるか、子どもの知性や情操をどう育てるかという視点で作ってきたから。時代遅れなんでしょうか。」


いえいえ、そんなことないと思うけど・・・


「母親がいっしょに子どもとゆったり遊んであげて、そのなかから子どもの特性や個性を観察して伸ばしてあげよう、というようなのんびりした時代じゃないのかな・・・」


と、言うのは隣で例の仔羊を作っている秋元三喜子さん。



たしかに母親が常に家にいて子どもとのんびり遊ぶような時代ではないのかもしれませんね・・・。かつておもちゃは子どもだけが使うものではなくて、親にとっては、それが一つの教育道具だったのでしょう。社会が変わって、おもちゃの需要も変わって、工芸研究所ではこれまでに多くのおもちゃが「リストラ」されています。


その理由は、需要が変わっただけでなく、材料の調達が難しくなったからだと、川崎さんは言います。



「ぬいぐるみはたくさんのパーツを組み合わせて作るから、生地がしっかりしたよいものでなければならないのだけど、それを作ってくれるメーカーがここ二、三年で急に減ってしまったの。しかも一つ一つのパーツが小さいから小ロットでしか注文できないし、わざわざ色を染めてもらったりしていたのだけど、そういう融通の聞く会社がなくなっちゃって。今は何でも大量注文の時代だから。」



なるほど。この大人形の顔と体の生地は、メーカーに特注で染めてもらっているそうです。でももうそういう町工場的な時代じゃないのですね・・・



アトリエ風景


レトロなミシン。使いやすいそうです。
制作者のモットーでしょうか、こんなスローガンが




  
安くても質の悪くないものが簡単に手入る時代になって、それはそれで悪いことじゃないけれど。でも、こういう大人形を買ってもらって、何度も直してもらっていた子どもたちの時代のほうが、豊かに感じるのはなぜだろう。

 

大人形制作中止のお話は、この50年間の、子どもと母親のかかわりや社会の変化を象徴しているような気がします。




クリスマスの食卓についた男の子と女の子。かわいいな~!




2014年11月18日火曜日

チェックチェック!スモックエプロン その2



さて、前回から紹介しているように、この会社では、「スモックエプロン」という商品が人気です。


開発したのは自由学園の卒業生が作った「消費組合研究部」というグループです。このグループの歴史もまた古く、「工芸研究所」の創立メンバーがチェコやドイツに留学して染色やデザインを学んだように、「
消費組合研究部」の創立メンバーもイギリスに留学して、「生活協同組合」の仕組みを学びました。いわゆる「生協」です。その発祥は産業革命の物価高に苦しむイギリスの労働者がお金を出し合い協同で商品を作り、販売・購入する仕組みを作ったことから始まったとか。

ちなみに今年、2014年に「工芸研究所」と「
消費組合研究部」がいっしょになって「生活工芸研究所」となりました。

だんだん話がそれました。スモックエプロンのお話でした。



でも調べると歴史って面白い。二つの研究所の創立より、さらに遡ると、自由学園の創立者が創刊した『婦人之友』の大正2年の号に「家庭用仕事着」というものが紹介されています。どうやら現在の「スモックエプロン」はこのあたりで誕生したようです。「細かい格子柄の地味な木綿製」とのこと。


大正2年って、1913年。第一次世界大戦が始まる前の年だ。っていうか、101年前!? しかも当時からチェック(格子柄)ですか。


とにかく、そうした激動の一世紀を経て、愛されてきたスモックエプロン。平成26年の今も売れています。柄はチェックに花柄に無地に、サイズもSからLLまで、春用、秋用、いろんなバリエーションがあります。




人気の花柄です


担当者の村木知子さんのお話を聞いてみました。


「とにかく暖かい。意外と汚れるヒジ、おなか周りがカバーされるし、すっぽり包まれているから動きやすい。職場ではもちろん、家でも着ています。10着は持っているかな。」

「生地から作っていて、縫製も日本製。綿100%だから着心地がいいし、手入れも楽だし。ひと言で言えば“便利”。一度着たらクセになる着心地よ。」

「幼稚園や介護施設などにお勤めの方には、ユニフォームとしておススメです。」


というわけで、知る人ぞ知るこのスモックエプロンは、圧倒的にリピーターが多いそうです。質のよい綿に「ウルトラリフォーム加工」という技が施され、アイロンがけが簡単で(干し方によってはアイロンも不要)、扱いが楽なのだとか。


仕事中の村木さんが着ているのは定番のタータンチェック


ここまで話を聞いたら、私も俄然ほしくなってきた。なんとなく野暮ったいなと思っていたのですが、たしかに柄も豊富だし、色もいろいろあって、かわいい!エプロン好きとしては試さずに入られない。


というわけで、緑のギンガムチェックとクリスマスカラーっぽい赤と緑のチェックの二枚を買いました。


こんなかんじです。


Lサイズが私。左は明日館喫茶担当Sサイズの菅原宏子さん。彼女は自分のスモックを持っていました!かわいいね。


明日館にいつもセンスのよい花を活けてくれるププラモスの阿田子はづきさん。似合ってる。


男子にも着せてみました。阿田子さんのお花の前に立ってもらったのは明日館のイケメン福田竜くん(ビミョー)


オリジナルの後ろボタンもすてき。


着てみるとたしかにあったかい。薄手だけど全身をすっぽり包むから心地よいのです。この冬、部屋着としても使えそう。おススメです。前開きタイプも人気だそうです。



詳細は↓
http://www.jiyu.jp/shohi/catalog/201409/pdf/02-05.pdf


明日館でセンスのよいお花を見たらププラモスです↓
http://pupuramoss.com/









チェックチェック!スモックエプロン その1




今年はチェックがはやっているそうです。


チェックといっても色々ありますが、生活工芸研究所にも流行のチェック柄商品がありました。


タータンチェック


ちょっと渋めのチェック

明日館になじみそうなチェック


ギンガムチェック



このトレンド柄の商品は実は、ここの超ロングセラー&ベストセラーの一つ・・・




年間売り上げで見ると、この会社の三本の指に入る商品なのです。

チェックだけでこんなにありました!

でも皆さん、スモックエプロンって知っていました?例の小保方さんで人気の出た割烹着の洋風バージョンといったところでしょうか。でも実際ありそうで、意外と他にない商品なのです。


スモック愛用者の声によると・・・


   丈が長くて膝をつく仕事がしやすい

   袖が長いので手元が汚れにくい

   全身を包むので暖かい

   猫や犬を飼っている人には服に毛がつかないので助かる

   そのまま着ていても部屋着のようでお洒落

   水仕事に最適


などなど。なかなかよさそうです。しかも当研究所が扱っているスモックエプロンは割烹着よりずっと体になじむデザイン。


次回はスモックエプロンの魅力にもう少し迫ってみます。


チェック以外にも花柄や無地もありますよ~↓




開運・えんむすび仔羊



先週発売になりました!


開運・えんむすび仔羊


発売と同時に予約入っています。限定100個です。発売50周年と干支が重なる、しかも縁起のよい羊です。


いまのところ、出産お祝いに人気のようです。それと、えんむすびを望まれる女子にも。


あの諸手を挙げたポーズとやさしい瞳がいい感じ。ハッピーなオーラを送ってくれている。









素敵なポスターも出来ました。


ショップのレジの後ろに二枚組みで貼ってみました。


間に立って写真を撮ると、スタジオセットのようで面白いフォトになります。


名づけて、「開運・えんむすびPHOTO TAKING SPOT(写真撮影スポット)」 



販売部の高田さん
明日館の藤岡さん

そして、生活工芸研究所代表永井さん



開運・えんむすびスポットです。ショップにいらした方は、記念に、是非ここで写真を一枚撮ってお帰りくださいね。!!



2014年11月10日月曜日

来年の干支--ヒツジプロジェクト始動!!!



さて、先日ちょこっとご紹介したように、来年の干支ヒツジにちなんだプロジェクトが進行中です。


なにしろ何十年もぬいぐるみを作っているのですから、かわいいヒツジちゃんがいるにはいるのです。その筆頭が例の「仔羊のぬいぐるみ」。来年はなんと発売50周年という超ロングセラーです。

商品画像1


ちなみに東海道新幹線が今年開業50周年だそうです。名古屋も大阪も昔は遠かったのでしょうね。



ほかに今年から来年にかけて発売50周年と言ったら何があるでしょう? ネットで見たらあるあるある・・・


かっぱえびせん

3コ入肉まん
井村屋の肉まん・あんまん


パールエースの上白糖



アース製薬のバスロマン


そのほか―

「ワンカップ大関」

「森永ハイクラウン」

「不二家ピーチネクター」

「キャノンの電卓」


どれもなんだか時代を感じさせるものばかり。ザ・昭和テイストというか。でも今でも第一線で頑張っている商品。大人から子どもまで、主婦からおじさんまで、いろんな人たちに愛されているものばかりですね。


ここの仔羊ちゃんも古くてでも新しい。真っ白な体で一生懸命赤ちゃんを癒してきました。製作する人たちも代替わりしながら、子どもたちのために心を込めて一体一体丁寧に作り続けてきました。


そして、50年を迎えた今、仔羊ちゃんはまた新しい形で皆様の前に登場します。


癒す対象は子どもだけじゃなくて。


あの諸手を挙げた万歳ポーズと優しい瞳が、買ってくださる方の誰もを癒して励ますように。


ヒツジは古代中国ではおめでたい存在なのだそうです。吉祥の「祥」には「羊」の字が入っています。また美の象徴でもあるとか。「美」という文字は「大きな羊」と書きます。


西洋でも古来から飼われてきたのは、やさしくて従順だから。つまりヒツジは性格がいいのです。


おめでたくて、美しくて、やさしくて、誰にでも愛されるヒツジ。


生活工芸研究所の定番仔羊が来年の「開運・えんむすび仔羊」として登場します!


しかも数量限定販売。なにしろ手作りですから。


一家に一匹、来てもらいたいですね。早い者勝ちですよ~。


詳細は、もうちょっとだけ、お待ちくださいね!




2014年10月28日火曜日

ぬいぐるみのホームドクター



  

代表の永井明子さんのデスクに、こんな仔羊ちゃんがいました。

 






老いている・・・おじいさんみたい。キュプラ製の顔が限りなく薄くなって、ガーゼのようになっています。鼻も凹んでペタンコです。「顔の部分を直したいのですが可能でしょうか」というメモ書きがついていました。

 
体の部分は前に一度直してあげたのだそうです。でも、なんとなくしぼんでいます。

 
この老いた顔とやせた体を見たとき、持ち主さんがどれだけこの仔羊ちゃんを愛してきたのだろうと思うと、胸がいっぱいになってしまいました。

 
ちょっと前のブログに書きましたが、私には親友以上のぬいぐるみがいました(いまもいます)。とにかく四六時中持っていたので、片目を失い、首もひょろひょろ。でもどこにも治してくれるところはなかったのです。自分で不器用に治していました。(ブログ「ぬいぐるみの大切さ」見てください、よかったら)↓


仔羊ちゃんの販売が始まったのは1965年。来年で発売50周年を迎えます。たくさんの子どもたちがこの仔羊をお友だちにしてきたのです。そして生活工芸研究所ではその間、ずっと仔羊のホームドクターでした。

 
老いた仔羊ちゃんは、今アトリエに入院中です。持ち主さんは海外にいらっしゃる予定なので、緊急手術を受けていることでしょう。名医の秋元三喜子さんがきっと元のかわいい仔羊ちゃんに戻してくれることと思います。(ブログ「アトリエ訪問記I」見てね!)↓


さて、さっきも書きましたように、来年は発売50周年の仔羊のぬいぐるみ。しかも来年は羊年!羊年の私も絡んで、ヒツジプロジェクトが進行中です。とってもかわいいニューバージョンが登場する予定・・・楽しみにお待ちください!!!

2014年10月16日木曜日

コルクの積木イベントレポート その1~クレマチスの丘






ここはどこでしょう?



こんな風に富士山が見える駅は?



答えは三島駅。三連休の二日間、クレマチスの丘、というところで開催される「COMMUNITY MARKET 2104~月とうさぎの収穫祭」で、おなじみの「コルクの積み木であそぼう」ワークショップを開催しました。






研究所のスタッフは私を入れて5名。(代表の永井明子さん、ミッキーマウスのキャラクターいっぱいのスエットを着て、気合いが入っています。)







三島駅からタクシーで30分弱の会場に着くとすでに参加者が準備を始めていました。地元三島で無農薬有機栽培茶を生産販売されている勝又苑の勝又嵯枝子さん(右)。なんとわれらが生活工芸研究所のエプロンを着ている!(ちなみに彼女は自由学園の卒業生でした)







会場は「ベルナール・ビュフェ美術館」の真ん前。ビュフェの蝶の彫刻が秋空に羽を広げていました。それにしてもよい天気!






テントには商品を並べました。イベントのタイトル「月とうさぎの収穫祭」にちなんで、うさぎのぬいぐるみをたくさん持ってきました。





紅白うさぎのケータイスタンドもスタンバイ






アンティークショップ、コーヒー店、アクセサリーとワンピースの店、かごの店などが並びます。






あ、ここにも研究所のエプロンを着た人を発見。小さな男の子でした。実はいちばん最初に出てきた勝又さんの子ども。かわいい!





さて、いよいよお客さんをお迎えする準備が整いました。コルクのマットを敷いて240個の積み木を用意。いったいここへ来る子どもたちは、これらの積み木でどんな遊び方をするのでしょうか。



イベントレポートその2へ続く・・・



その前にちょっと「クレマチスの丘」について紹介します。というか、紹介するまでもなく、かなり有名な文化複合施設らしいです。私は初めて来たのですが、その広大な敷地とそこに点在する建物の美しさや、美術館や写真館などの充実した内容にびっくりしてしまいました。数あるショップも庭園もカフェもレストラン(レストランのお味も)なにもかもに美意識が行き届いていて、ここにやってくる人たちも、とびきりオシャレな人ばかりでした。



もともとはスルガ銀行の創立者である岡野喜一郎氏が蒐集していたレオナード・ビュフェの作品を展示する美術館からスタートしたということですが、そのお孫さんである岡野晃子さんの代に、三島随一の複合文化施設になりました。晃子さんはおしとやかそうな女性でしたが、いやいや相当やり手の総合プロデューサーですね~。おどろきました。



豊かな自然の中で、ゆったりと美術や野外音楽やお食事を楽しむことのできる、じつに素敵な空間です。イベントも充実しています。
クレマチスの丘HP↓




後半レポート(コルクの積木イベント その2~子どもってやっぱりスゴイ!!!)に続く↓












コルクの積木イベント その2~子どもってやっぱりスゴイ!!!



さて、前回に続き、クレマチスの丘でのワークショップレポートです。(前回のブログ先に読んでください、よかったら→http://seikatsukogei.blogspot.jp/2014/10/blog-post_16.html


たくさんの子どもたちとお父さん、お母さんが来てくれました。一日目はおよそ150人、二日目に250人、合わせて400人もの子どもたちがコルクの積木と遊んでくれたことになります。
 
 
 
最初のうちは私たちスタッフが張り付いて、子どもの相手をしていたのですが、子どもたちは自分で勝手に遊べるようです。しかもすごい集中力があっていつまでもやめたがらないので、「ね~、そろそろ他のものを見に行こうよ~」「ご飯食べる時間だよ~」とお母さん方もすっかり困ってしまっているようで、ちょっとお気の毒でした。


 
ここからは、コルクの積み木を使って子どもたちがどんなふうに遊ぶかを見てみることにしましょう。自分がどんなに頭が固かったか、子どもの遊び方を見てあらためて思わされます。彼らの発想は実に自由でおどろくほど個性的です。(写真は保護者の許可を得て掲載しています。載せられなかった子はごめんなさい<(_ _)>




開始十分もしないうちにあっという間に子どもが集まって、遊びだしました。




まず先に目に留まったのは、こんな風に「何かを作ろう」という意志のない並べ方。これで十分楽しいみたい。






子どもがいっぱいになりすぎて、イベント主催者から「もっとスペースを広くしてもいいですよ」といわれ、コルクのシートカーペットを足しています。子どもが手伝ってくれている。






こういう無理な積み方にトライするのも大人にはできない。





さいきん電車にハマっている子。線路を作っている。





この子はどうしても三角の上に三角を積みたかったので、何十分もトライして、ついにこんな形に積むことが出来ました。大人ならすぐあきらめます。コルクなら滑らないのね。





この子が作ったのは・・・




パンケーキ! バターがのっている。積木でパンケーキ・・・




今日作ったなかで、最高の高さを記録!この後作った本人が一気に破壊しました。周りに飛び散っても安心なのがコルクのいいところ。音はしないし、ぶつかっても痛くないから。





こちらは写真を撮ってあげようとしたら壊れちゃったので、再度挑戦してくれました。クールな塔だね!





女の子と怪獣?かわいすぎ。




なかなかセンスある積み方です。






ご両親によると箱と音にハマっているらしく、ていねいに箱に詰めては揺さぶって音を楽しんでいました。





いちばん長く遊んでくれた子です。なにかを作るより、ひたすら右手にひとつのコルクを握って飛んだり跳ねたりしてご満悦でした。





平積みという遊び方も。高く積むだけが積木じゃない。





この子はきっと高名な建築家になる!?構造理論が分かっているようだ。




この子は左から女、男、子どもを作ってみたとか。アーチストになるに違いない。




こんな積み方もまた新鮮ですね。




椅子か~、なるほど。



お姉ちゃんと弟も仲よく遊べる積木でした!!




≪まとめ≫



今回のイベントも積木遊びの奥深さを実感しました。むずかしい形を完成させようと粘りに粘ったり、失敗したら次は「基礎」を固めてやり直したりと、子どもたちは投げ出さず、あきらめず、ひたすら創意工夫を重ねていました。大人に何も言われなくても、自分たちで考えて、感性のおもむくままひたすら積んでは壊し、積んでは壊しをくり返します。


 
できあがった「作品」はどれもみんな違って個性的。齧って遊ぶような幼児から小学生高学年まで、みなそれぞれの段階で積木と向き合っていました。そして何十分も(子どもによっては何時間も)、あの単純な積木で遊び続ける集中力にも驚きました。単純だからいいのでしょう。
 


また良質の樹皮でできているコルクは、自然素材100%。冷たくないし、固すぎもせず、触れているだけで安心感があります。滑らないのでさまざまな形や高さに積めて、崩れても音もしないし痛くないので、子どもにとってなじみやすいのだと思います。


 
積木の購入をご検討の方は、ぜひJM(ジェー・エム=自由学園明日館)ショップやイベントにいらして、実物を触ってみてくださいね。




コルクの積木の詳細はこちら↓
http://store.shopping.yahoo.co.jp/jiyu/c0d1ccda.html